米トランプ氏「国を正常な方向に」 就任初日に大統領令、バイデン政策の転換誓う

19日、支持者との集会で演説するトランプ次期米大統領=ワシントン(AP=共同)

【ワシントン=塩原永久】米共和党のトランプ次期米大統領(78)は19日、首都ワシントンの屋内競技場で支持者らを集めたイベントを開いた。20日の就任式を控えるトランプ氏は、演説で「皆さんをとても喜ばせる大統領令をごらんに入れる」と述べた。不法移民対策の強化をはじめとする公約について、大統領令を出して実現を急ぐと表明した。

トランプ氏は「国を正常な方向に導かなければならない」と述べ、寛容な移民対策などのバイデン民主党政権がとったリベラルな政策を転換すると強調した。「国境への侵略は止まり、不法侵入者は自国に戻ることになる」と指摘。不法移民については「米国史上、最大の強制送還を始める」と述べた。

昨年11月の大統領選で接戦州を制して大勝を収め、「米国を再び偉大にする」と恒例のフレーズを連呼し、支持者らへの謝意を述べた。

就任前から早くも「成果を出している」とし、パレスチナ自治区ガザの停戦発効や人質解放を実現したと誇示した。ロシアによるウクライナ侵略を巡っては「戦争を終わらせる」と述べた。

会場では実業家のイーロン・マスク氏のほか多数の閣僚候補が同席。トランプ氏は、規制緩和を進め、景気を後押しする経済政策に取り組み、庶民の暮らしの改善に注力する考えも強調した。

トランプ氏は19日、イベントに先立ち、宿泊先のホワイトハウス近くの大統領賓客施設「ブレアハウス」からワシントン近郊のアーリントン国立墓地に赴き、副大統領になるJ・D・バンス元上院議員(40)らとともに無名戦士の墓に献花した。

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